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油津
「油津という町はこじんまりと
まとまった港町である。
海もとろとろと碧い、やまも悪くない、冬もあまり寒くない、人もよろしい
世間師のよく集まるところだといふ」
心つかれて山が海が美しすぎる

種田山頭火(行乞記)より
油津は「吾平津」の変化した地名といわれている古いまちである。「津」は港のこと。「油津」の歴史は港の歴史そのものである。港を見おろす高台には古墳が2つあった。
今でも梅ヶ浜の奥には平安時代の製塩土器が出土している。又港を守ったであろう通称「澤津の城跡」があり当地方の最も古い城跡と云われている。

中世には勘合貿易や倭寇の中継地であり、戦国時代には「伊東」と「島津」がこの地をめぐって83年間も戦いを繰り返した。

このことは如実に示している。江戸末期、安藤広重は『六十六余州名所図絵』に日向の代表として「油津の湊」(左記図)
を描いた。

さらに美しさも兼ね備え備えていたことが伺える。
近代になると油津はより一層発展した。

カッオ、ブリはおろか空前のマグロ景気を創出し、杉造船材の「弁甲」は国外にまで輸出され、千両万両の大金をもたらしたが、この油津も最盛期を過ぎる時がくる。戦後は衰退の一途をたどっていった。

しかし急激な時代の変化を受けることなく、古きよきものである史跡、明治大正のロマンあふれる町並みが残ったが、最近では古き良き時代の街並み・文化・自然が崩壊の危機に直面している。行政の怠慢といえる。
ただ、行政にかわって市民が文化を守る活動の芽が出てきたことに期待したい。
出所先:日南市商工観光課 
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