| <山里に息吹くアート・北郷の創作家たち>
北郷町北河内に窯を構える城猛さん。日南市油津出身で、1996年に同町に窯を開きました。
それまでは同市内で創作活動をしていたが、新天地を求めて場所探しをする中で、同町の自然が目に留まったと言う。
「川沿いの場所を探していた」という条件にもぴったりあてはまり、ここに 創作活動の拠点を移した。
陶芸の世界を目指そうと思ったのは29歳のとき、 「物を作る仕事がしたいと思った」のが理由だった。
愛知県瀬戸市の職業訓練校で1年間学び、瀬戸の窯元で1年間修行。その後、1年間 はいろいろな場所の窯元を見て歩いた。その中で「個性的な作品を作りたい」
という思いが強くなり、自分の窯を開いたのは33歳のでした。
カップや皿など、青みがかった灰色をした「焼き締め」の作品は人気があり、 使い勝手の良さはもちろんだが、見る人にきもちはもちろんだが、見る人にきりりと
引き締まった印象を与える。
「灰釉(はいゆう)」の作品にも取り組んでおり、この紫がかった黒い色の器は、
洗練された雰囲気を醸し出す。
今後も「自分の可能性を狭めたくない」と、さまざまなことに挑戦する考えだ。
デザインを模索していた時期もあったが、3年ほど前に知り合いのデザイナーから 「余計な飾りはいらない。城さんの作品はこのままでいい」との言葉を聞いて
楽になったという。
以来、シンプルさを求めているという。「人の手に馴染んでずっと使っても飽きない 作品 を作りたい。それは結局シンプルさともつながっていく」と話す。これからも
自分の作品が与える優しさを追求していく。
気分転換をしたいときには、工房の外をぶらぶらと歩く。目の前に広がる緑の山々は 気分を和ませ、癒してくれる。「工房の山に近すぎず、遠すぎずの距離がとっても
いいと思っていたが年月がたつにつれて、山の方が落ち着いていて、ゆったりしていると感じるようになった」。この環境が、とても気に入っている様子だ。
自然に囲まれ、自然から英気をもらう。「心地よい空間」というこの場所で、これからも創作に没頭する
宮日新聞より |